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 ヨメと何が楽しい昼ごはん



  ピロピロ、ピロコ    2004年7月28日(水)  


キシモト 昨日の晩、君の夢見たわ  

ヨ  メ  また、勝手な夢見たんやろ

キシモト ま、夢ちゅうのは、
      心理学的興味大やからな
      「ピロピロ、ピロコちゃん!」

ヨ  メ  な、何え、それ、急に

キシモト そやから、
      「ピロピロ、ピロコちゃん!」

ヨ  メ  また、わたしに関係するアホなことやな
      勝手な夢、また都合良う見て

キシモト ハナシ長うなるけど、聞く?

ヨ  メ  付き合わんと後からまたグチグチ言う
      ねんやろ。早う言うてみ

キシモト ほんなら、、、
      あくまで夢のハナシやけど

      いきなり君がな、
      「ピロピロ、ピロコちゃん!」
      「ピロピロ、ピロコちゃん! 
      さっきから言うてるやろ!」ちゅうて、
      ボクに迫って来るんや

ヨ  メ  始まったな

キシモト 黙って聞かんかい
      君が鼻息荒うにな、
      「ピロピロ、ピロコちゃん!」
      そんで、ボクが落ち着かそう思うて、
      ま、静かに、こころ鎮めてみいと優しく言うんやけど 

      「ピロピロ、ピロコちゃん!」
      だんだんにトーン上げて来てな
      わめき散らすんや

ヨ  メ  えー加減にしいや

キシモト まあまあ、そう言わんと
      とにかく手ぇ付けられへんのや

      そ、その時や

ヨ  メ  どの時や、ほんま
      えー加減な勝手なこと

キシモト ま、夢やから場面展開も早いねん
      病院の待合室や、アナウンスの声
      「ピロピロ、ピロコさま、3番にお入りください」

ヨ  メ  それで、
      わたしが、「はーい」ちゅうて入っていったんかいな

キシモト よう分かるやんか
      見てたみたいやんか

ヨ  メ  あほらしい、ほんま

キシモト 要するに、君のボキャブラリー貧困、
      かつ威圧的な平素のボクに対する
      ものの言いようや態度が、
      ボクの脳波に混信を与えてピロピロになったんや

ヨ  メ  要するに、
      ホレてるちゅうことやな
      ワ・タ・シ・に

キシモト ピロピーロ、ピロピーロ



 ゲルベゾルテ    2003年11月12日(水) 


キシモト  昨日、牧師会行ってな、
       山田センセに会うたわ

ヨ  メ  あのセンセ、
      タバコ臭いから嫌いやねん

キシモト そうやな、
      ボクはとうに止めたけど、、、
      吸うとるのはええねんけどな
      タバコ切らしよってからに、
      藤先生に一本おくれて言いよるねん

ヨ  メ  それで、あんた、どうしたん?

キシモト あいつな、もう五十にもなっても 
      そんなこと言うとるさかい、
      ボクの本、創刊号の117ペーシ、
      「ゲルベゾルテ」開いて、ここ読め、ちゅうたった

ヨ  メ  ああ、あの学生時代、人にタバコもろうて、
      そんなことではアカンちゅうて、
      その日ぃからパン屋の夜勤行ったちゅうあの話やな

キシモト そうや、タバコは人にもろうたらアカンのや!

ヨ  メ  それで、山田センセ、反省しやはったん?

キシモト 笑うとったわ。えらいウケてな。

ヨ  メ  ところで、あの本のなかで、
      あんた、えらい格好ええねんけど
      行き過ぎモンにタバコせびられて無視したトコな
      実際どうやったの?
      臆病モンのあんたに、そんなことほんまに出来たん?

キシモト  なっ、なに言うねん
       馬鹿にすな〜い! 
 
       そやけど、 ほんまのトコはな、
       実際あの話は、二つが一つやねん
       タバコおくれちゅうたのは、神学校の授業中タバコ切らした米峰教授のことや
       その時、ボクな、パイプ吹かしとったから、「巻きタバコは、おまへんねん」

ヨ  メ   なーんや。そんなことやと思うたわ
       そんなら、瀬戸内海の行き過ぎモンの話は嘘?

キシモト  いや、あれも、ほんまやねん。
       「兄やん、えらい上等のタバコば吸うとるとね。一本くれんね」、言われてな

ヨ  メ   ビビったんやろ

キシモト  早よ言ううたら、そういうことや
       さっと、タバコケースから、ゲルベゾルテ出してな、
       「どうぞ」ちゅうて、火までつけた

ヨ  メ   そんなことやと思うたわ
       そやけど、その後、どうなったん?

キシモト  この先が面白いねん
       聞きたかったら、ここから料金頂きます

ヨ  メ   そんなアホな。



  河 内 音 頭     2003年11月17日(月)   


キシモト ♪ついてこいとは 言わぬのに
      黙って後からついてきた 
      俺がはたちで お前が十九・・・

ヨ  メ  今日も昼から仕事忙しいねんで
       なに呑気に唄なんか歌うてるの
      早よ、ご飯食べ、このドロ亀!

キシモト なに言うてんねん。もう三十年も 
      お前と一緒やなと・・・
 
ヨ  メ  あんた泣いてんの?ぐっと来てるんかいな。
      わたし、幾つになっても魅力的やもんな
 
キシモト な、なに言うてんねん
       ええ加減なコト言うな!

ヨ  メ  ところで、あんた、あること無いこと
      あんたとリューノスケさんの本に書かんといて欲しいねんけど
     
キシモト なんのこっちゃ

ヨ  メ あんたの本の「河内音頭」のことや
     うちの兄のこととか嘘ばっかり書いてるやんか

キシモト え、なに言うてんねん
      あの通りやないか
      玄関に太鼓置いたって
      お前が叩いてやな、、、

ヨ  メ また、そんな妄想みたいなこと

キシモト なんちゅうても、あの明治生まれの
      お前の父親。恥かきっ子のお前を手放そうとせんかったからな
      ヨメに貰うたるちゅうたってんのにそれにや 
      お前も兄が三人もおるちゅうてビビらしよってからに

ヨ  メ  そやけど、あの時、
      よう一人で来たわ。うちの家

キシモト そやろ。そやろ 
      ほんまに、汽車ん中で河内音頭繰ったんやで

ヨ  メ  またそれや 
      あんたが それホンマに詠めるから
      ハナシややこしいねん

キシモト ほんまに、玄関でお前の兄に
      「ワレ、どこのもんじゃい」って言われたんやで

ヨ  メ  それで、わたしが玄関の太鼓叩いて 
      あんたが

      「♪生駒、葛城、信貴、二上、よーほい」

      それから、兄や父に気に入られて

キシモト そうそう

ヨ  メ  「こんな根性の曲がった妹、
      よう貰うたる言うてくれたのう
      上っていかんかい、ワレ」
      兄たちがそう言うて、、、

      あほ! 知らん人聞いたら本気にするで!

キシモト なに言うてるねん 
      ホンマの話やないか

ヨ  メ  要するに
       ホレてるちゅうことやな
       ワ・タ・シ・に